片手間の熱意

ランニングと読書感想文

ルポ・東京マラソン2023

昨日東京マラソンに参加しましたので久しぶりに書きます。

 

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今年度は2週間前の高知龍馬マラソンをメインとし、2°37あたりを狙うもハーフで討死し2°42で終了。今の実力では東京マラソンでの快走は厳しいどころか、疲労が溜まっているちょうけい(なぜか変換できない)の故障が怖かったので、東京マラソンは「最後までたれずに走り切るモデラート走」をテーマとすることにしました。これならダメージも少なく距離走として練習にもなるはずです。

 

大東京の都心を、(いつものマラソンのように終盤死にそうにならず)快調に走り切る。さぞ楽しいことでしょう。25,000円の出場費を払った甲斐があるというものです。決して欲に走らず、走り切れるペースで前半から淡々と刻む必要があります。そのために最も邪魔なものは何でしょうか。GPSウォッチです。

 

アドレナリンに頭脳を支配されたスタート直後。ペースは落ち着いたがまだまだ余裕がある10km地点。GPSに表示された、設定ペースよりやや速めなペースをみて、「もしかしてこのペースで行けるかも」「行けたら目標よりもいいタイムがでるぞ!」とペース感覚を存分に狂わせてきます。強い精神力をもち気持ちを制さなければまさに数字(タイム)の奴隷です。

 

以上から今回の東京マラソン

モデラート感覚で最後まで元気に走り切る

②そのために時計をつけない、路上のタイム表示も見ない

の2つを基本的な方針としました。

 

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スタート地点では隣に並んだ中東系の参加者が僕の腕をみてニヤニヤしていたので、「スマートウォッチ!」と返したら大変盛り上がっていました。一方、その隣にいた日本人は僕の腕をみたあと不可解そうな表情で僕の顔をチラ見していました。国民性!

 

スタート。Cブロックの後ろの方からだったのでスタート地点までかなり歩きましたが焦りません。だって時計をつけてないから。

 

1kmの新宿大ガードまでは前が詰まってノロノロ走行でした。これも折り込み済み。あとは淡々と速めのjogを意識してコースの空いた部分に出て大行列を颯爽と抜いて行きます。体感速度としてはキロヨン(4:00/km)もしくはそれよりも遅いかなという感じで、普段のモデラートと変わらない出力にひたすら微調整していきます。

 

鬼門は5kmごとの計測地点に置いてあるSEIKOの置き時計です。これを見てしまっては時計を外した意味がありません。計測地点では前のランナーの足に全神経を集中。

 

ハーフの両国でrunrunさんにお会いし、23kmの門前仲町の折り返し前でしまさんに1km差くらいですれ違いました。故障で緩く走ると言っていた二人が近くで走ってるということは、自分がキロヨン前後で走っていることの裏付けです。このまま最後まで余裕をもって走り、2時間50分ちょっとでゴールする姿が目に浮かびます。

 

しかし30km手前、これまで抜く側だったのに何故か抜かれ始めます。しばらくすると大臀筋とハムストリングはカッチカチなことに気づきます。動きも銀座を抜けたくらいで悪くなってきました。あれ、モデラートってどういう意味だっけ。。【moderato:控えめな、無理をしない、抑えた】。。。あ、これ、たれてるわ。

 

35km地点で状況を悟り、モデラート(笑)からゆるjog(白目)に切り替えます。導きだした結論は、"2時間40分のあいだ動き続けるだけのスタミナがないと、いくら前半のペースを落としても走りきれない"ということです。キロヨン(理想ペース+15秒)ですら維持できず垂れたのはここ最近の取り組みからし当然の帰結だったのです。間違いなく、時計を外して、最後まで頑なにタイムを見ずに走ったからこそ知れた事実です。真実に気づけたことからペースはぐだぐだなのに清々しく行幸通りでフィニッシュ。

 

ゴールタイムは2時間47分でした。平均してキロヨンよりちょっと速いくらいです。しばらくはトラックでスピードを磨こうと思いますが、今日の教訓は忘れずに来年のマラソンに活かそうと思....

 

 

 

......ん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キロヨンよりちょっと速いくらい?キロヨンで走っててたれたのに?キロヨンよりちょっと速いの?なんで?

 

(速報チラッ)

 

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ずっとキロヨンだと思ってたペースはキロヨンではなくて3:40/kmでした。「キロヨンでたれた」のではなく、「いつも通りたれた」だけで、特に教訓とかありませんでした。本当にありがとうございました。