ルポ・高知龍馬マラソン【レース編】

仕事や家庭の合間に時間を作って走る市民ランナーにとって「PBが出るかもしれない」という状態でスタートラインに立てること自体が快挙で幸せなことです。給料が増えるわけではないのでいいタイムを出す実利はほとんどありません。それどころか、サブスリーを超えたら世間からの評価は頭打ちになり、それ以降速くなればなるほど変人扱いで実害すらあります。
本当の価値は、妻子が眠る中早起きして距離を稼いだり、退勤時には仕事の重圧でいっぱいの頭をポイント練までになんとか切り替えヤンキーしかいない深夜の公園でゼーハーしたりした、その日々の中にあります。人生は記録より記憶なのです。
などと心に保険をかけながら招集場所へ向かいます。高知龍馬マラソンはSブロックのランナーが少な目なので集合時間直前の8:25に整列。ここで永遠のライバルこばたけさんとご挨拶。こばたけさんとは6年前の高知龍馬マラソンでラストデットヒートして、(入賞者を除いた)ワンツーフィニッシュをキメた仲です。
去年は涼子の笑顔が第一エイドでしたが、不祥事のためか今年は不在。来年はなんとか戻ってきて欲しいです。今年は瀬古さんのトークが面白くてファンになりました。スタートといえばつくば2025のスターターのおじさんが「自己ベストは2時間半です、ハーフマラソンです!」と言っていたのが今の所のNo.1です。
※昨年
◼︎レースプラン
①出力一定の3:35/kmで押す。ただし蛸の森トンネル、浦戸大橋、仁淀川の上り坂×2はペースが落ちても脚を使わない
②35km地点復路の文庫鼻トンネルに戻ってくるまでは努力感を出さない(出てしまうならペースダウン)
③必ずPBを出して福岡国際のエントリーリストの資格記録欄に「高知龍馬」を載せる
【松】2°32:30
【竹】2°32:00
【梅】2°31:30

※高知龍馬マラソンHPより
◼︎スタートから15kmまで
⚪︎ロスタイム0:03
⚪︎0-5km17:42
⚪︎5-10km17:56
⚪︎10-15km17:59 ※蛸の森トンネル
スタートした瞬間から大量に抜かれます。それでも2km通過7:00だったのでさらにペースを落としますがまだ抜かれる。3:30/kmで押せる人がこんなにいるわけがないので、花街道(21km-37km)での再会を一方的に誓いスルーします。
そろそろこんなもんかというところで後ろからこばたけさんが2回目の登場。ここでちょうど3:35/km前後に収まってきたのでペースをFIXし並走をキメます。
◼︎15kmから25km
⚪︎15-20km 18:02 ※浦戸大橋登り
⚪︎20-25km 17:52 ※浦戸大橋下り
浦戸大橋に近づくにつれ心がざわつき出します。15km地点以降チラチラ橋が見えるのに、直前はカーブのせいで急に橋が現れるスリリングさと、激坂へベルトコンベア的に運ばれていくドナドナ感がたまりません。無事、脚力と酸素を大量に消費して花街道へ。25kmまでペースが落ちず一安心。
◼︎25kmから35km
⚪︎25-30km 17:44 ※仁淀川河口大橋
⚪︎30-35km 17:53 ※仁淀川河口大橋
25kmで早くもふくらはぎが攣り出します。攣り始めがつくばより30分も早くて一瞬絶望しましたが無視することにしました。日本人ですから、起きてはいけないことは起きない精神です。時々ピキッとなるけどなぜかガーミンの表示が3:32デフォとなり、呼吸が全く乱れていないことに気づきます。脚ピキによってこれ以上のペースアップは無理ですが、順位もどんどん上がって往路の文庫鼻トンネルの向こう(決勝)へ。
◼︎35km-ゴール
⚪︎35-40km 18:41
⚪︎40-42.195km 8:36 ※春野の坂
トンネルを潜った途端ペースが遅くなったので神隠しで豚になったか、GPSが狂ったかと思いましたが、真面目に走ってもその後ラップが3:40を切ることはありませんでした。義理の祖父母の前だけ元気に手を振って、あとはなるべく落ち幅を抑えられるようにタコ粘り。止まりそうなスピードで春野の坂を登り切り、競技場に入ったところで娘の応援の声が聞こえたのでスパートをかけたところ脚が攣って試合終了。

https://www.ghibli.jp/works/chihiro/
◼︎結果
2°32:28(net2°32:25)【18秒PB】
総合15位
※こばたけさん16位、高知龍馬2勝2敗→決戦は福岡
最後は18:40かかってますが、30-35kmをしっかり走れてる以上全体としては大崩れではなかったと考えます。終始単独走もしくは並走でマイペースでストレスなく走れたことを考えると、特性上前半多少抑えてもトータルタイムはほとんど変わらないでしょう。道半ばですが去年の7月からできることはやりました。次は燦然8分台です。
ルポ・高知龍馬マラソン2026【調整編】
レース前の調整期間とは「①疲労を抜きながら」「②走力を維持して」「③モチベーションを上げていく」期間のことだと考えますが、これはカメラの露出の考え方に似ています。同じ明るさを維持するためにはシャッタースピードを上げたらその分絞りを開放するか、ISO感度を上げないといけません。レース前の調整における行動選択も3つの要素のバランスの話なので、これをやった方がいいとか、やらない方がいいとか、疲労・走力・モチベーションのどれか1要素を切り取っても本質的な議論にはなりません。

前日刺激の1000mは親の仇のように叩かれますが、これで2:51(当時PB)を叩き出して無敵のメンタルで臨んだ中学3年の全中駅伝は区間6位の快走でした。しかも1000mまでにごぼう抜きしてずっと2位を走っていたので地元の新聞にも取材されて、競技人生のピークを飾ることができました。なお、今の1000mPB2:41はこれも高校時代の5000mの前日刺激のタイムで、5000mの結果は16:40。前日刺激1000mの①へのデメリットが大きいのは間違いないようです。
何が何にプラスに働いて何にマイナスに働いたか、自分で分析・試行錯誤をして精度を高めていくことが重要です。
◼︎レース2週間前 21kmPR3:34/km
オールアウトしそうな負荷をかけるのであれば14日前までと考えます。しかしチャレンジを要する練習は失敗した場合③に大きく影響する上、そもそも本命レースで③は十分なので、確実にできるMペースでペース走を実施。自分は引っ張る時が1番上手く走れるので、はるやまさんが後ろに着いてくれたこともあり、かなり余裕を持って完了。
◼︎レース1.5週間前 1000m+6000m(R5分,3:00-3:23/km)
②の観点からゼーハー系を体が忘れるのは良くないのでかiスペシャルを実施。1000mの余裕度が秋から右肩下がりでついに3分を超えて帰りたくなりましたが、PRは悪くなく調子が上向きなことを確認しました。なお今の走力だと3:23/kmはLT練というより失敗率高めのVO2max練であり、LTのみを鍛えるなら3:28/kmあたりで問題ないと考えます。
◼︎レース1週間前 12kmPR3:33/km
吹雪のなか地元の大池公園で実施。実家の冷蔵庫が飲み放題なことにより気が緩んでいるためか、入りのペースが3:45/km超え。動きが悪い中いつも通りのペースにねじ込んでしまったため終わってから内臓疲労で満身創痍となり、新幹線でポーションを摂取し回復に努めます。①の観点からは失敗の練習です。


(この辺りで脱いだ上着を盗まれました。返してください。)

◼︎レース4日前 5kmPR17:49
レースペースでレース10%前後の距離であれば疲労に影響がないというのが今の所の持論で、レース前の恒例としています。12kmPRから脛の張りがなかなか取れないためか、つくば2025・高知龍馬2020より同心拍で20秒くらい遅いのが気になり睡眠時間7時間の眠れない夜を過ごします。
◼︎レースまで
毎晩風呂上がりに脛をゴリゴリやってもなかなか張りが取れません。前々日は少しjog。前日もスタート24時間前までに10kmjogの予定でしたが、張りを悪化させないようrestに変更してANAで羽田から高知へ。



◼︎食事等
〇前々日まで
通常通りとしました。
朝:パン一口
昼:社員食堂でご飯大盛り+ブラックサンダー
夜:ご飯おかわり
ビール:月曜から封印。禁酒350mlあたり1時間分の睡眠の質改善が見込めます。
コーヒー:1日500mlくらい
〇前日
朝: シチューでご飯1合
昼: 羽田空港で大好物のケバブ。子どもが残した分も当然爆食い

夜: 刺身でご飯2合。義父が隣で飲んでいても羨ましく思わなかったことで、モチベーションの高さを確認し、子供達といっしょに21時就寝
〇当日
5時に起きて近くのコンビニまで散歩してカフェイン投入後、食事はスタート3時間前までということで6時までに餅250g(600kcal)を摂取


義実家からスタートまで徒歩圏内なのでギリギリまで家で粘れて最高です。まさに隠れエリート枠。暑くなりそうなのでポカリ500mlをちょびちょび、1時間前にジェルを1つ飲んで、40分前に出発。(つづく)
ルポ・高知龍馬マラソン2026【取組編】
高知で食べるカツオのタタキは絶品です。ニンニク・ネギ・わさびでいただく塩叩きは1切で生中1杯分のつまみになります。これを食べたことがなかった学生時代、高知から上京したての後輩が地元の名産をカツオのタタキと言うので「その辺のスーパーに売ってるよ。高知のは叩き方が違うのかな?」などと煽り倒していました。現地で食べて、高知の「カツオのタタキ」とその辺のスーパーで売っているそれが同名の全くの別物であることを完全に理解しました。後輩に撤回・謝罪の上、5年の交際を経て結婚しました。

子供たちを祖父母に会わせられる、走ったあとカツオのタタキでビールが飲める、妻方の親戚に応援してもらえるなど、高知龍馬マラソンをライフワークとしない理由はありません。コース的に記録はあまり期待できないので、
秋→フラットなマラソンでPB更新を狙う
冬→高知龍馬で順位を意識しつつも多少のPB更新を狙う
これを年間マラソン計画の基本的な考え方としています。
◼︎つくばマラソン2025(2°32:46)からの取り組み
コースの影響が1分ほどあると考えると、現状維持ではPBを更新できないどころか、6年前の2°33:12すら怪しい状況といえます。


(高知龍馬マラソンHP、つくばマラソンHPより ※高さの縮尺が2倍ほど違うことに注意)
つくばは32kmで足が攣り始めてペースダウンせざるを得なかったので、脚の衝撃耐性を取り急ぎの伸び代とし、ポイント練の強度は上げずに12月と1月で月450km以上を走り込む方針としました。
そしたら2週間で脚が痛くなって5日間のrestを余儀なくされました。レース距離÷3kmの日数をEdayに充てるのがダニエルズ先生の教えですから、まだつくばの疲労が残る中急に毎日のjogの距離を3km伸ばすのは悪手ということです。21日間も練習の負荷を抑える必要があると考えるとマラソンは諸刃の剣だということがわかります。
ということで距離も強度も上げない方針で着実に6年前のメニューをこなすことにしました。
〇12月367km(rest9日間)
12/3 15kmPR3:28/km
12/7 5000m記録会16:04
12/12 600+600+1200(R3分-5分)1:48-1:45-4:02(1000+6000失敗)
12/14 27kmjog4:30/km(34km予定も脹脛痛でDNF)
12/27 30kmPR3:43/km
〇1月383km(rest8日間)
1/3 31kmjog4:55/km
1/5 1000m+6000m(2:57-3:25/km)
1/11 東京ニューイヤーハーフ 73:27
1/15 1000m+2600m(2:55-3:30)※6000mをDNF
1/18 21kmPR3:37/km
1/21 1000m+1500m×4(2:58-3:30→20/km)
1/25 新宿シティ10km 33:13
1/28 31kmmoderato 4:10/km
1/31 21kmPR3:35/km
〇2月
2/4 1000m+6000m(3:00-3:23/km)
2/8 12kmPR3:33/km(調整)
2/11 5kmPR3:34/km(調整)
東京ニューイヤーハーフが余りにも走れなすぎた上その後のポイント練もいまいちでしたが、多分つくば以降の調子の波が極小を迎えていると判断しスルー。新宿シティ10kmで強風とアップダウンの中最低ラインのタイムで8位入賞できたのでここで調子の悪さのピークは超えたと踏みました。ここまでこれば調子の時計は自動的に進むので以下決まったルーティンを無理なくこなすのみです。
2.5週前の30kmmoderato
2週間前の20kmMペース
1.5週間のVO2maxへの刺激
1週間前の10kmMペース
0.5週間前の5kmMペース
◼︎6年前(2°33:12)との比較
〇走行距離(1-2月の2ヶ月間)
2019/20 :計560km rest 24日間
2025/26 :計750km rest 17日間
〇ハーフマラソン
2019/20 :71:47(1月第2週/赤羽ハーフ)
2025/26 :73:27(1月第3週/ニューイヤーハーフ)
〇10km
2019/20 :32:47(1月第4週/新宿シティ)
2025/26 :33:13(1月第4週/新宿シティ)
走力がダダ下がりなのでマラソンは走行距離の方が大切と念じますが、400kmも走れてないのでモチベーションだけで臨むことにしました🐟🐟🐟(つづく)
ルポ・つくばマラソン2025
名前のかっこよさから高2秋の進研模試では第一志望に筑波大学を書きました。そのあとイキって文転し数ⅢCを捨ててしまったので受験すらできませんでした。卒論でつくば市にある研究所に連日通い、深夜発狂しそうになりながら食べた吉野家つくば台町店の十勝豚丼の味はいまでも忘れられません。

そんな羨望と発狂の地で行われるつくばマラソンは、夏の疲労も抜ける時期で気候もコースも申し分なく、関東最大級の秋のPB祭りです。今年のコース変更も、ペデストリアンデッキが濡れて滑らなければほとんど誤差という認識です。僕もこれまで
⚪︎2019年 2°34:17(当時3分PB更新)
⚪︎2023年 2°38:05(当時限界サラリーマン)
と快走率100%をマークしています。
相性のいいつくばで2°35を切って冬の本命マラソンでのPB更新の足がかりにしたい。そんな想定でしたが、2週間前の世田谷で快走したことによりチャッピーもダニエルズ先生もここぞとばかりに煽ってきます。


チャッピーはただのアタオカだとして、Vdotの他種目→マラソン換算は月間距離600kmを踏んでいる人向けです。自分の走行距離や練習内容から鑑みペースの想定レンジは3:35/km-3:39/km。よくて2°31分台、悪くて2°33分台でファイナルアンサーです。
◼︎調整
11/09 世田谷246ハーフ72:05
11/10 ハーフの筋肉痛rest
11/11 筋肉痛jog14km5:00/km
11/12 筋肉痛jog14km4:50/km
11/13 1000m+6000m(R=500m,5分)
11/14 17kmjog4:50/km
11/15 膝心配rest
11/16 水元練12kmPR3:32/km
11/17 14kmjog4:45/km
11/18 胃腸炎疑惑rest+10h睡眠
11/19 胃腸炎疑惑払拭5km17:20
11/20 10kmjog4:45/km
11/21 rest
11/22 9kmjog5:00/km
1000+6000は直近つくばに対してはやり過ぎですが12月以降のレースに向けたもの。筋肉痛を押して走ってもいいことがないのが11/15にわかりました。
◼︎食事
11/17以降禁酒
11/18-20 胃腸炎疑惑により食欲減
11/20 油多め・麺固め・ライス中

11/20,21 ヤクルト1000
11/22 ヤクルト1000、娘に飲まれる
11/22夜 うどん3玉

当日朝 餅350g、飲むヨーグルト250ml
テーパリングの中、体重コントロールの面で胃の不調による食欲減退がプラスに働きました。前日夜寝付けなくて、ヤクルト1000を飲みに冷蔵庫を開けたら見つかりませんでした。5才の娘が無言で椅子に登って冷蔵庫を開けて飲んでいたという目撃情報を後日妻から入手。しかし株主様には何も言えません。
◼︎当日
4-3-2-1の法則というものがあります。4時間前起床、3時間前朝食、2時間前会場到着、1時間前ウォーミングアップです。今回もスタート2時間前である6:50会場着をめざしますが、家と北千住でのトイレを優先することで結局1時間前の写真撮影直前に到着。ただでさえ走行耐性がないのでウォーミングアップはパス。最後にトイレに並ぶも時間切れで諦め、満タンの尿意とロスタイム8秒と共にスタート。
◼︎レース
序盤は動きが悪く、想定レンジの下限側(3:39/km)でも少し努力感があります。爆発寸前の膀胱のせいにして淡々と走っていたらいつのまにか体も動いてきて尿意も忘れました。膀胱から腎臓に吸い上げられたのかもしれません。体内セルフ給水です。
ロスタイムと遅めな入りで出遅れたおかげでゴールまで基本追い抜く側でした。30kmくらいまでは抜く抜かれるは特に無関心ですが、終盤になると人を抜く効果が余りにも大きく、大変失礼な言い方ですがもはやエイドです。
時々疲れを感じたり前脛骨筋が張って足音が大きくなったりしましたが、呼吸がキツくなることもなくペースも落ちません。34km付近でPBを確信しペースアップを試みたところ、突然ふくらはぎを攣りかけました。攣って止まったら洒落にならんということでなるべくふくらはぎを緩めないようにつま先をあげて慎重に走り、ラスト1kmだけ少しペースをあげてフィニッシュ。
◼︎結果
2°32:46(net2°32:38)
18:16-18:00-17:58-17:55-18:06-18:07-17:38(≒18:03?)-18:40(≒18:15?)-8:06
(≒?)は35km地点のずれによる体感補正

平均3:37/kmなので想定レンジの中央値ドンピシャです。高知龍馬マラソン2020以来6年ぶりのPB。5000mで換算すると15:40くらいのレベルだと思っていますが、高校3年で5000mPBを出してから何度も来ているレベルです。
・大学2年記録会15:44
・大学3年駅伝8km25:25
・2019記録会15:37
・2023ハーフ72:55(後半20km68:00)
こっから先は怪我や仕事で継続できたことがない。謝辞を述べるのは今ではないことがわかります。【復活シリーズ完】
ルポ・世田谷246ハーフマラソン2025

3分半ペーラン族が最も得意とする種目はハーフマラソンです。中学でインターバルが嫌いになり、高校から大学までのポイント練はほぼペーランしかやってなかった僕の脊椎には3分半の動きが叩き込まれています。怪我明けで練習が積めていない時もマッスルメモリーの電源がオンになっているので、12kmPR3:45/km(結果3:30/kmで4kmリタイア)などという狂った練習を平気でやります。
ハーフマラソンはPBペースが大体3:25/km前後なので、コンフォートゾーンと一致します。調子さえ良ければ想定以上の成果が出てしまうという、低迷期には夢のある種目ということで差し支えありません。
そんなワンチャンを狙って11月の世田谷246ハーフマラソンにエントリー。6年前のPBシーズンも走っており、世田谷(72:59)→つくば(2°34)の流れだったので、当時との比較が、つくば当日のペース決めに大変参考になるレースです。
◼︎調整
月:駅伝8.2km3:20/km(全力)
火:14kmjog4:30/km
水:14kmjog4:45/km
木:rest(2000m×3を取りやめ)9.5h睡眠&禁酒
金:rest(ソファで寝落ち)9.5h睡眠&禁酒
土:10kmjog4:58/km +WS×3 禁酒
木曜日は夜ワンオペで練習時間を作れず、金曜日はランニングウェアに着替えてソファに一旦横たわってからの記憶がありません。2日連続で飲酒の機会を逃したので前日一本くらいならと思ましたが、チャッピーに止められたので大好物のhysteric IPAを冷蔵庫に眠らせたまま当日を迎えます。

◼︎当日
10℃の雨。東京マラソン2019の非エリートを経験した自分からしたら温水シャワーです。朝ごはんは何を食べたかわすれました。アップは駒沢公園の周回コースを1周。すっと4:00/kmまで上がり動きもヨシ。気持ちがたかぶり、ずぶ濡れな中誰も見ていないことを確認し、普段やらないCスキップをぎこちなくキメます。
◼︎コース

5kmまでは東名高架下を多摩川河川敷まで下り、15kmまでは平坦でそこから一気に上って駒沢公園に戻るコースです。6年前は下りの勢いで5km16:40で入って15kmの上りで虫の息となったため、今回は5kmの下で抑えて力をため、あくまで本番は15kmの上りという意識で臨みました。
◼︎スタートから5kmまで
最低ラインである3:30/kmで下っているのに抑えている感覚がありません。寒さでまだ体が動いていないんでしょうか。ウォーミングアップとはなんだったのか?4連続凡走の悪いイメージで東海大ペーラン組についていきます。
◼︎5kmから7kmまで
平地に入った途端東海大がペースアップ。sotaさんの後日談では3:30/kmで行くと言っていたそうですが、彼らにしたら3:30/kmも3:20/kmも同じjogなのですね。体が暖まってきて付ける気もしましたが念のため切り離します。
◼︎7kmから15km
抜いていった小柄なランナーをよくみたらクレイジーかろさんでした。しばらく走っても距離が遠ざからなかったのでペースが合うと判断し追跡を試みます。抜いたり離されたり夢中になっているうちにこの8km3:20/km前後のペースを維持できてしまい、今日はワンチャンデーだと確信します。チャンネル登録しました。
◼︎15kmからゴール
急坂は+15秒、その他は+3秒/kmくらいでまとめ、71分台を目指して競技場でスパートをキメて72:05(net71:59)でフィニッシュ。ハーフのPBは無風フラットな赤羽ハーフの71:47なので、PBレベルの成果といって差し支えないでしょう。
◼︎何が良かったか
・9.5H睡眠と禁酒
調整期間に優先すべきは走行距離より睡眠です。質を高める為に禁酒しましょう。
・自分に合うシューズへの課金
はるやまさんにお借りして4足も試し履きできた上、限定販売も教えていただきました。ケチッて6年も使っていたVF4%もついに引退です。もちろんお小遣いが足りないので娘から借り(ピー)
復活にそえて
定時が9時21時の限界サラリーマンが乳幼児を育てながら健康的に記録を伸ばすのはほとんど不可能です。
僕は通算17年も陸上競技をやっていますので、マラソンのみならず長距離種目の記録向上の必要条件が走行距離の確保であることを、自明の理として理解しています。
例えば𝕏でランナーが人権を得る最低限の月間走行距離は300kmと言われて久しいですが、1日あたりの10kmを5:00/kmで走ると50分。帰ってすぐシャワーを浴びても1時間ほどかかる計算になります。
通勤時間を1.5時間としても睡眠時間を7.5時間確保したらあと3時間しか残っていません。子どもたちと戯れる時間や、ご飯や保育園の準備、その他家事を考えたら余白の時間などなく、走る1時間を捻出するには睡眠時間を削るしか選択肢がないわけです。睡眠ガチ勢には不可能です。

子育て『限界サラリーマン』が記録を伸ばせないのはわかりました。しかしながら PBからのこの6年間、僕はずっと上記のような『限界サラリーマン』だったのでしょうか。答えは否、2年かどんなに多く見積もっても2年半でしょう。その他の期間は何をやっていたかはよく覚えていませんが、このまま記録にコミットせずに「今月も150kmしか走れなかった。いつか距離を伸ばして PBを更新したい。(字余り)」などとうつつを抜かしていると、あっという間に時はすぎ今度は年齢を理由にしだすことは火を見るより明らかです。タラレバジジイになるかヤリキッタジジイになるかは、こう思う今が分水嶺なのです。

繁忙期を過ぎたことで限界サラリーマンは今年の6月で一旦解除となりました。NOW OR NEVERということで、この機を逃さず PBを狙える位置まで持っていき、今後仕事が忙しくなっても「PBを狙える」というモチベーションで繁忙期を乗り越える作戦としました。
マラソンには月600kmが理想という認識ですが、月間150kmマンが急に4倍も走ったら確実に故障するので、まずは3ヶ月、月400kmを確実にこなすことを大目標に設定。月400kmは僕のTLでは全くインパクトがないのでSNS的な楽しみはありませんが、ここで水元練も始まり、同レベルのランナーたちに刺激をうけてモチベーションを保ちます。


9月ごろからペーランも少しずつつけるようになり、インターバルなんかも始めました。僕は3000m、5000mのタイムがマラソンまで直結するという過激な思想を持っているので、秋はトラック記録会にエントリー。16分前後の実力を自負しながら片道2時間の神奈川の果てでゴセン17分10秒を叩き出したときは、流石に駅前のマックでポテトとサムライマックを爆食いしましたが、練習ができるようになる時期とレースで結果が出る時期がずれるのは全人類が共通なので、リザルトをそっ閉じしました。

10月は高負荷の練習(いわゆるポイント練)をしっかりこなすことをテーマにし、その分走行距離を400kmを350kmに控除します。のちにかiスペシャルと名付けられる
⚪︎1000m(1500mRP)+6000mLT (R=5分)
を2:55-3:25/kmで余裕を持って完遂したり、
⚪︎15kmPR(ハーフRP)
を3:29/kmで押せたりと、練習の質も6年前の状態に近づいてきます。

⚪︎記録会ゴセン16:19
⚪︎駅伝8.2km27:20
なおも凡走が続くなか、11/9は6年前も出場した世田谷246ハーフマラソン。3連続でレースを外しているなか、絶好の比較レースを逃してしまうとやっぱり僕はダメだとなってしまいそうだなとクヨクヨ考えていると打ち出の小槌が届きます。


はるやまさんに何種類もお借りして試着させてもらって決めたMETASPEED EDGE TOKYO。ドイツ被れの僕がついにジャパンアズナンバーワンに手を伸ばしました。雨とか関係なしで翌日棚卸し決定。
6年前は72:59(3:28/km)だったので、年明け2月の高知龍馬マラソンで のPB更新が射程圏内と言えるためにはなんとか73分前後で走りたい。というか練習15kmを3:29/kmでやっておいてハーフを3:29/kmで押せなかったら練習番長か水元公園の距離が間違っているかの二択でしょう。コロコロを押入れからだしてこなくては。結果丼

72:05(net 71:59) 2nd PB
17:22-17:06-16:41-17:15-3:35
復活☺️
次回はルポです。
ルポ・東京マラソン2023
昨日東京マラソンに参加しましたので久しぶりに書きます。

今年度は2週間前の高知龍馬マラソンをメインとし、2°37あたりを狙うもハーフで討死し2°42で終了。今の実力では東京マラソンでの快走は厳しいどころか、疲労が溜まっているちょうけい(なぜか変換できない)の故障が怖かったので、東京マラソンは「最後までたれずに走り切るモデラート走」をテーマとすることにしました。これならダメージも少なく距離走として練習にもなるはずです。
大東京の都心を、(いつものマラソンのように終盤死にそうにならず)快調に走り切る。さぞ楽しいことでしょう。25,000円の出場費を払った甲斐があるというものです。決して欲に走らず、走り切れるペースで前半から淡々と刻む必要があります。そのために最も邪魔なものは何でしょうか。GPSウォッチです。
アドレナリンに頭脳を支配されたスタート直後。ペースは落ち着いたがまだまだ余裕がある10km地点。GPSに表示された、設定ペースよりやや速めなペースをみて、「もしかしてこのペースで行けるかも」「行けたら目標よりもいいタイムがでるぞ!」とペース感覚を存分に狂わせてきます。強い精神力をもち気持ちを制さなければまさに数字(タイム)の奴隷です。
以上から今回の東京マラソンは
①モデラート感覚で最後まで元気に走り切る
②そのために時計をつけない、路上のタイム表示も見ない
の2つを基本的な方針としました。

スタート地点では隣に並んだ中東系の参加者が僕の腕をみてニヤニヤしていたので、「スマートウォッチ!」と返したら大変盛り上がっていました。一方、その隣にいた日本人は僕の腕をみたあと不可解そうな表情で僕の顔をチラ見していました。国民性!
スタート。Cブロックの後ろの方からだったのでスタート地点までかなり歩きましたが焦りません。だって時計をつけてないから。
1kmの新宿大ガードまでは前が詰まってノロノロ走行でした。これも折り込み済み。あとは淡々と速めのjogを意識してコースの空いた部分に出て大行列を颯爽と抜いて行きます。体感速度としてはキロヨン(4:00/km)もしくはそれよりも遅いかなという感じで、普段のモデラートと変わらない出力にひたすら微調整していきます。
鬼門は5kmごとの計測地点に置いてあるSEIKOの置き時計です。これを見てしまっては時計を外した意味がありません。計測地点では前のランナーの足に全神経を集中。
ハーフの両国でrunrunさんにお会いし、23kmの門前仲町の折り返し前でしまさんに1km差くらいですれ違いました。故障で緩く走ると言っていた二人が近くで走ってるということは、自分がキロヨン前後で走っていることの裏付けです。このまま最後まで余裕をもって走り、2時間50分ちょっとでゴールする姿が目に浮かびます。
しかし30km手前、これまで抜く側だったのに何故か抜かれ始めます。しばらくすると大臀筋とハムストリングはカッチカチなことに気づきます。動きも銀座を抜けたくらいで悪くなってきました。あれ、モデラートってどういう意味だっけ。。【moderato:控えめな、無理をしない、抑えた】。。。あ、これ、たれてるわ。
35km地点で状況を悟り、モデラート(笑)からゆるjog(白目)に切り替えます。導きだした結論は、"2時間40分のあいだ動き続けるだけのスタミナがないと、いくら前半のペースを落としても走りきれない"ということです。キロヨン(理想ペース+15秒)ですら維持できず垂れたのはここ最近の取り組みからして当然の帰結だったのです。間違いなく、時計を外して、最後まで頑なにタイムを見ずに走ったからこそ知れた事実です。真実に気づけたことからペースはぐだぐだなのに清々しく行幸通りでフィニッシュ。
ゴールタイムは2時間47分でした。平均してキロヨンよりちょっと速いくらいです。しばらくはトラックでスピードを磨こうと思いますが、今日の教訓は忘れずに来年のマラソンに活かそうと思....
......ん?
キロヨンよりちょっと速いくらい?キロヨンで走っててたれたのに?キロヨンよりちょっと速いの?なんで?
(速報チラッ)

ずっとキロヨンだと思ってたペースはキロヨンではなくて3:40/kmでした。「キロヨンでたれた」のではなく、「いつも通りたれた」だけで、特に教訓とかありませんでした。本当にありがとうございました。
